Slack Developer Toolsを使ってSlack App開発体験を向上させる
現在、自分はProfllyというコミュニケーションハブサービスの開発を行っています。
ProfllyにはSlack連携の機能があり、開発チームではSlack Appの開発も行っています。
Slack Appを開発するにあたり、Slack公式のSlack Developer Toolsが便利だったので小ネタとしてご紹介します。
Slack Developer Tools とは
Slack Developer ToolsはSlackが提供するSlack Appで、主にSlack App開発者向けの機能を提供するユーティリティツールです。
対象のSlackワークスペースにインストールすることで、Slack上で以下の機能が利用できます。(2021/6/22現在)
名称 | 機能 | スラッシュコマンド |
---|---|---|
Display Platform status | Slack全体(プラットフォーム)のステータスを確認する | /sdt status |
Display IDs | チャンネルやユーザーのIDを取得する | /sdt whoami |
Search API documentation | Slack APIのドキュメントを閲覧する | /sdt docs [method name] |
Inspect Message | SlackメッセージのJSON payloadを取得する |
インストール
それでは、実際にSlack Developer Toolsをインストールしてみます。
インストールするSlackワークスペースにて、Appから Slack Developer Tools
を検索し追加します。
Slack App Directoryの画面で追加をクリックし、Slack Appへの権限を許可します。
無事Slack Developer Toolsがインストールされました。
使ってみる
インストールできたので、Slack Developer Toolsの各種機能を使ってみます。
Display Platform status (Slack全体のステータス確認)
Slackのショートカットから Display Platform status
を選択、あるいはスラッシュコマンドで /sdt status
を実行します。
Slack全体のステータスが表示されました。
Slackの挙動が怪しいときなど、プラットフォームのステータスがすぐに確認できると便利ですね。
Display IDs (チャンネルやユーザーのID取得)
Slackのショートカットから Display IDs
を選択します。
以下のIDが画面上で確認できます。
- ワークスペースID
- 自分のユーザーID
- 選択したチャンネルのチャンネルID
- 選択したユーザーのユーザーID
また、スラッシュコマンドで /sdt whoami
を実行すると、以下が確認できます。
- ワークスペースID
- スラッシュコマンドを実行したチャンネル(conversation)ID
- 自分のユーザーID
Slack Appを開発していると、チャンネルやユーザーのIDが欲しいケースはよくあるので、こちらも便利ですね。
Search API documentation (Slack APIのドキュメント閲覧)
Slackのショートカットから Search API Documentations
を選択し、ドキュメントを確認したいAPIを指定します。
chat.postMessage
のAPIドキュメントが閲覧できました。
また、スラッシュコマンドで /sdt docs chat.postMessage
を実行しても、同様にSlack APIドキュメントを確認できます。
Inspect Message (メッセージのJSON payload取得)
payloadを取得したいメッセージ右上ショートカットの その他
-> Inspect
を選択します。
(事前に対象チャンネルにSlack Developer Tools Appを追加しておく必要があります)
対象メッセージのJSON payloadを取得できました。
Inspect Messageは、個人的に特に便利だなと思った機能です。
開発中のSlack Appのpayloadをサクッと確認できるので、Block kit builderと併せて利用するとより効率的に開発することができました。
また、既にインストールしている様々なSlack Appからpostされるメッセージを覗いてみるのも、面白そうですね。
おわりに
Slack Developer Toolsを使って、Slack上の開発者向け情報をサクッと取得してみました。
Slack Appの開発を行っている場合、Slack Developer Toolsを利用することで開発体験がより良くなるかと思いますので、是非使ってみてください。
どなたかの参考になれば幸いです。